糖尿病により血糖が高い状態が長く続くと、神経障害や血流障害がおこりやすくなります。さらに、身体の抵抗力の低下により、怪我をしたときに傷が治るまでに時間がかかったり、通常であればすぐに治るような小さな傷が細菌感染を起こしてしまうこともあります。そのため、靴擦れ・やけど・タコ・水虫・足や爪の変形などによる傷が原因となり、潰瘍や壊疽に進行してしまう場合があります。
糖尿病による足潰瘍や足壊疽(えそ)を予防し、ご自身で足を守ることができるよう、足に合ったお手入れ方法を一緒に考えるなど、フットケア担当の看護師がお手伝いさせて頂きます。
保存的フットケアについて
当院では次のような方を対象に治療を行なっております。
- 対象
- 当クリニックの糖尿病内科に通院中で、医師が足病変に関する指導の必要性があると判断した方。
- 時間
- 足の状態により、必要となる時間が異なります。目安としては1回約30分~1時間程度です。
- 内容
- まずご自分の足はどのような足なのか、どのようなリスクがあるのか「知る」ことが大切だと考えます。靴下を脱ぎ、まずは足の状態をよく観察し、小さな病変を早期発見・早期治療することで、重篤な足病変に至ることを予防することが期待できます。
フットケアの一例のご紹介
- 足の観察
- 足浴
- 爪切り・爪やすり
- 角質除去
- グラインダーで肥厚爪の処置 など
足の観察方法、爪切りなどのセルフケア方法、正しい靴の選択方法についてなど、その人に合った無理のない指導を行っていきます。