栄養指導のご案内
管理栄養士が患者さまの病態に応じた食事療法をご提案します。 何をどのくらい食べたらよいか、食べ方のコツや調理の工夫、市販品の組み合わせ方等、 患者さまのライフスタイルに合わせた具体的な提案をさせて頂き、無理なく継続できるように支援致します。ご希望の方はどうぞお気軽に医師や看護師にご相談ください。
- 対象者
- 糖尿病、脂質異常症、高血圧、高度肥満症、心臓病、腎臓病、肝臓病、膵臓病、高尿酸血症、貧血等
- 指導時間
- 初回は概ね30分程度。2回目以降は20分程度。
※対面での指導と情報通信機器(電話)での指導を行っています。 - 場所
- 診察室又は面談室
- 費用
- 保険診療となります。以下は3割負担の場合の例となります。
- 初回…対面780円 情報通信機器(電話)700円
- 2回目以降…対面600円 情報通信機器(電話)540円
- ご予約
- 医師の診察日に合わせて予約可能です。(診察日以外でもご予約は可能)
予約を希望される方は、診察時に医師にお申し出いただくか、看護師又は受付にお気軽にお問い合わせください。 - 指導のポイント
-
- 食品の具体的な適量、選び方、調理方法など分かりやすく指導します。
- 果物や乳製品の適量や上手なとり方をアドバイスします。
- 外食のメニューの選び方やお惣菜の組み合わせを具体的に指導します。
- 旬の食材を上手にとり入れた料理の工夫やおせち料理の食べ方等をアドバイスします。
- 嗜好品のエネルギー量や糖質量、塩分量などを一緒に写真で見ながら確認します。
- 「低エネルギー」、「低糖質」、「低たんぱく食品」等栄養補助食品などについて説明します。
糖尿病の食事療法とは?
まずは自分の食習慣の振り返りから始めよう!
- 甘い飲み物をよく飲む
- 菓子類をよく食べる
- お酒をよく飲む
- 早食いである
- 1日3食ではなく、1食でまとめて食べる(まとめ食いをする)
- 炭水化物をよく食べる。1食の中でラーメン・炒飯など炭水化物を重ねて食べる。
- 野菜が不足している
- 夕食の時間が遅い
- 油ものが多い
- 朝食を食べないなど欠食がある。
1つでもチェックが入る方は食習慣について見直してみましょう。
糖尿病食事療法の3つのポイント
1.食べる量(摂取エネルギー量)
1日に必要なエネルギー量を理解し、炭水化物、たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラルを過不足なくとることが大切です。
1600kcalと言われても何をどのくらい食べたらいいの?
例えばAさんの場合 …
1日に必要なエネルギー量 1600kcal
一食あたりの目安 約530kcal1日に必要なエネルギー量は個人によって異なりますので、何をどのくらい食べればよいかなど、栄養指導で具体的お伝えします。
「自分の適量」を把握して、必要量をきちんと食べるようにしましょう。
2.食事のバランス
1日3食をとっても1回の食事量が多い場合や、偏った食事だと血糖値が上がりやすくなります。できるだけ、毎食バランスよく食べるようにしましょう。
約500kcal食事例
※汁物は副菜に分類されます。メニューに加える場合は具だくさんにして、汁を少なめにしましょう。
果物と乳製品について
- 果物
- 主に炭水化物(果糖)を含み、ビタミン、ミネラル、食物繊維も含まれます。1日80kcal(りんご1/2個分又はオレンジ1個分)が目安です。
- 乳製品
- カルシウムの供給源として重要ですが、たんぱく質、脂質、炭水化物も含まれます。1日牛乳コップ1杯分が目安です。
副菜の目安量
副菜は1日350g以上が目標です。1食100g以上食べるようにしましょう。
<1日の例> 野菜 300g 海藻類・きのこ類・こんにゃく60g
※海藻類、きのこ類、こんにゃくはエネルギー量がわずかなので、野菜300gとは別に食べることができます。
「手ばかり栄養法」で野菜の適量(1食の目安量 100g)を確認しよう!
手ばかり栄養法とは「手で食材を量る」ことで、自分の手の平で食べる量の目安を把握しようというものです。実際に手にのせてみると次のようになります。
野菜100gの目安量
生野菜:両手1杯
茹で野菜:片手1杯
ワンポイントアドバイス
忙しく時間がない方向けには、スーパーのお惣菜やコンビニの商品など中食を利用した組み合わせをご紹介します。
コンビニ食の選び方の例
- サンドウィッチ(主食・主菜)
- サラダ(副菜)
- 牛乳
サンドウィッチは卵サンドやツナサンド、カツサンドなどたんぱく質の入ったものを選ぶなど、商品の組み合わせを意識することで、栄養バランスの整った食事をすることができます。
3.食事のタイミングと食べ方のコツ
タイミング
次のような食事のとり方をすることで、血糖値の安定につながります。
- 朝食、昼食、夕食を規則正しく食べる。
- 夜遅い時間、就寝前には食べない。(就寝3時間前には済ませる)
食べ方
次のような血糖値の上昇をおさえる食べ方がおすすめです。
- ゆっくり、よく噛んで食べる。
- 副菜(野菜)や主菜(肉・魚)を先に食べる。
その他疾患について
1.脂質異常症
こんな食習慣はありませんか?
- お菓子類やお酒からのエネルギーの取り過ぎ
- 飽和脂肪酸の多い肉ばかり食べている
- 揚げ物が多い
- レバーや魚卵などコレステロールの多い食品を好んで食べている
- 野菜が不足している
- 果物の量が多い
- 夕食時間が遅い
1つでもチェックが入る方は、食習慣について見直してみましょう。
※汁物は副菜に分類されます。メニューに加える場合は具だくさんにして、汁を少なめにしましょう。
食事のポイント
- 主食は適量を守りましょう。麦飯や玄米をプラスして食物繊維やビタミン、ミネラルを補給しても良いです。
- 主菜は肉ばかりでなく、魚(特に青魚がおススメ)も選びましょう。揚げ物やコレステロールの多い食品は控えめに。量と頻度に気を付けましょう。
- 副菜は野菜、きのこ、海藻類を1食100g以上は摂取しましょう。わかめやこんにゃくなど水溶性食物繊維はおススメです。
2.高血圧
こんな食習慣はありませんか?
- 塩分の多い食品(漬物・佃煮・干物・加工食品等)を好んで食べる。
- 麺類をよく食べる。麺類の汁を飲む
- 汁物をよく飲む
- ポテトチップス、煎餅など塩分の多いお菓子が好き
- 外食やお惣菜を買う頻度が多い
- 醤油、ソースなど調味料をかける頻度が多い
- 野菜が不足している
1つでもチェックが入る方は、食習慣について見直してみましょう。
※汁物は副菜に分類されます。メニューに加える場合は具だくさんにして、汁を少なめにしましょう。また、1日1回までにしましょう。
食事のポイント
- 1日の塩分目標量は6g未満です。
- 主食は塩分0gの白ご飯がおススメです。
- 主菜は魚や大豆製品、低脂肪の肉を薄味に調理しましょう。塩分の多い干物や塩蔵品、加工品は控えましょう。
- 副菜は食物繊維やカリウムの多い野菜、きのこ、海藻類を1食100g以上は摂取しましょう。